提案営業人財育成支援

「バリューマーチャント」を育てる


いかに優れた製品やサービスを提供している企業であっても、BtoBマーケティングの世界では、やがてコモディティヘルという受け入れ難い現実に行きつきます。昨今のBtoB市場では、競合他社との値下げ競争を強いられています。その結果、売り上げが伸びても利益が出ない状態に陥ります。

 

商品が売れないのは、競合他社に比べて商品が劣っているからだと営業担当者たちは言うかもしれません。良い商品があれば、自分たちは売れるのだと。

 

商品が売れないのは営業担当者たちの売る力が衰えているからだ、やる気がないからだと、経営者は考えるかもしれません。営業担当者に販売ノルマを与えて、しっかり管理すれば売れるのだと。

 

これらの「売れない言い訳」は、多くの企業でありがちでです。しかし、私たちの経験上、これらすべてが正しくありません。

 

コモディティヘルから抜け出す方法のひとつ、サプライヤー企業に本当に必要なことは、値下げではなく、先ずは、営業担当者がバリューマーチャント(価値の提案者)になることです。これは、売れない理由を営業担当者に押し付けて、営業担当者の売る力を育成すればよいというほど単純なことではありません。バリューマーチャントの思想を取り入れた全社的な事業変革に経営が取り組むことが、企業がコモディティ・ヘルから脱出する突破口になるのです。営業担当者の在り方と行動を変えることこそが、コモディティヘルから抜け出す事業変革をリーディングしていくことになるのです。

 

バリューマーチャント(価値の提案者)は、

1. 対象となる市場と顧客に対して、商品ではなく営業アプローチで優れた価値を提供すること

2. 提供した価値に見合ったリターンを得ること

 

営業担当者を「バリューマーチャント」(価値の提案者)に変えれば、競合他社からの値下げ攻撃に遭っても、競争優位に立てるでしょう。

ValueMerchant日本語版を出版(2018年)


BtoBマーケティングに関する海外の学術書は、たとえ優れた内容であっても、出版社が日本国内でそれほど売れないと判断し、日本語版の出版が実現しにくいと言われています。

 

弊社代表の稲葉直彦は、2005年にValueMerchant(ノースウェスタン大学経営大学院ジェームス.C.アンダーセン教授著)と出会い、既に、実務で行っていた独自開発の提案営業手法の経験と符合することから、常に、この本を携えて、複合機業界の提案営業手法を開発し、成果を上げてきました。そして、2015年に複合機メーカーを早期退職後、国内でコモディティヘルに苦しむ様々な業界の経営に約二立ちたいとの思いから、2018年にクラウドファンディングで先行予約販売を行う事で、日本語版の出版コーディネイトを行いました。

 

出版後、確かにこの本はあまり売れていませんが、コモディティヘルに苦しむ業界のBtoBマーケターにとって、価格ではなく価値で勝負するBtoBマーケティングを実現するために、非常に重要なメッセージが込められています。

 

是非、この内容に共感してくださる方からのご連絡をお待ちしております。

【書籍】

バリューマーチャント 「価値」で勝負するBtoBマーケター

¥3,520 税込

 

BtoBの「顧客バリュー・プロポジション」に特化した、法人営業チーム管理者待望の基本書!

 

ハーバード・ビジネス・レビュー誌に掲載された、戦略マーケティング論文ベスト10にも選ばれた名著論文!

 

競合他社との値下げ競争にさらされ、売上が伸びても利益が出ない―。

今日、BtoB企業からはそんな声がよく聞かれる。そうした状況下では、商品の価値は全くの無駄にされてしまっている。必要なのは値下げではなく、価値販売者になることだ。本書『バリューマーチャント』では、自社商品の価値を試算し、顧客に響く価値提案を創造し、提供した価値に対するリターンを最大化する「顧客価値管理」について詳しく解説する。

 

本書の原書『Value Merchants: Demonstrating and Documenting Superior Value in Business Markets』は2007年に出版された本でありながら、その内容は古びることはなく、顧客価値中心のビジネスの本質を理解し実現するための基本の書として、現在も広く読まれている。

 

ケロッグ経営大学院やロンドン・ビジネス・スクールの教授でありながら、ビジネスの現場での経験も豊富な著者らが築き上げたシンプルで実践的な価値販売モデルが、世界各国の事例とともに丁寧に解説されており、まさに法人営業チーム管理者は必読の1冊である。

バリューマーチャント日本語版 目次

 

第1章 バリューマーチャント 優れた価値を提案する

顧客価値管理

顧客価値管理によって業績を伸ばす

本書の概要―収益性の拡大への道

 

第2章 価値の概念化 重要な価値要素は何か

BtoB市場における顧客価値を明らかにする

相違点、類似点、争点

3種類の「顧客価値提案」

「顧客価値提案」と好業績

 

第3章 価値提案の明確化 価値がありそうな相違点を明らかにする

現在の相違点と潜在的な相違点を仮定する価値がありそうな現在の相違点を明らかにする

定性調査を行って価値提案を改良する

言葉による価値方程式を作成する

 

第4章 価値提案の具体化 優れた価値を実証・文書化する

顧客価値調査の実施

価値計算機による顧客価値の実証

比較テストによる顧客価値の実証

提供した顧客価値の文書化

 

第5章 顧客に合った製品やサービス ネイキッド・ソリューションにオプションを付加する

オプションを付加して提供する

対象を絞る

より柔軟性のある製品やサービスの提供

顧客に合った製品やサービスの提供

 

第6章 販売者からバリューマーチャントへ 「価格」ではなく、「価値」で勝負する

価値の提案者と価値の浪費家

価値を売るための動機と能力を与える

バリューマーチャントを育てる

営業担当者をバリューマーチャントに変貌させる

 

第7章 提案した価値から得られる利益

適正なリターンを得る

収益性を考慮した価格設定

サイアムシティ・セメントの価格設定戦略

 

第8章 BtoB市場での成功 バリューマーチャントになる

好業績を達成する

顧客価値管理に踏み出す

優れた価値を提供し続ける

 

付録A 顧客価値と価格の関係

付録B PeopleFloのEnviroGear®️ポンプの顧客価値モデル

 

注釈

謝辞

監修者のあとがき

左上 ValueMerchant原書(ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院 ジェームス.C.アンダーセン著)とハーバードビジネスレビュー論文

上中央 ValueMerchant日本語版(2018年に私がクラウドファンディングで先行予約販売にて出版コーディネイト)

右上 ValueMerchant日本語版を手にしたジェームス.C.アンダーセン教授

左下 共同監修をお願いした鳥山教授(立命館大学ビジネススクール)

下中央 元・スターバックスジャパン最高経営責任者の岩田松雄さんと(当時は立教大学ビジネススクール教授)

右下 ValueMerchant日本語版 出版記念パーティ

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